俺は氷に憧れる

大学時代は鬱と躁の繰り替えしだった。

辛いことがあると、すぐに学校行くのが嫌になった。

そんな時は決まって好きな時間まで寝て

行きたくない講義には出ず

クラスの友達と昼飯を食べ

そのまま学校サボって晩までドライブに行き

帰りにCDを買い

晩飯を下宿のやつらと食って

酒飲みながら麻雀して

朝日が登るころに寝つく。

あれは間違いなく青春だと思うし

その思い出は大切な財産だ。

そんなことを思い出した週末の旅だった。

。

そんな思い出の中の時間の心を思い出す1曲の邦楽がある。

SIONの「夜しか泳げない」という曲。

あの頃、この曲の歌詞を聴くと

なんて自分の心を映した曲なんだろう

と思った。

。

夜しか泳げない魚のように

昼間の人ゴミを嫌い夜に生きる

そんなヤツは影を持たないんだ

だけど

太陽の光だけが、光ではないんだ

薄暗い外灯、無駄に明るいネオンライトが俺を照らしてくれる

俺の太陽は夜に登るんだ

それは他のやつらの太陽は知らないだろうな

落ち込むこともある

そんな時はアルコールとニコチンを喰らう

そんな状態になると

グラスの中にきれいさっぱり消えていく氷に

憧れたりするんだ

氷みたいに溶けてなくなれたらどんなに楽だろう

俺は一体何者なんだ？

そう、体がささやく

ああ、はやく時間が過ぎていかないかな

この時間が永遠に続くといいのにな

そんな風にいくら思っても

時計を見つめりゃ

秒針はいつだって同じ速度でしか進まないんだ

それがまさに人の人生なのだろうな

と

自分で勝手に悟るんだ

それが大学時代に学んだ人の性

そして、そんなのをいっしょにぶちまけた大学の友人

学んだものも

それをぶちまけた友人も

どっちも今の俺にはかけがえの無いものだ。